MTFを悩ます更年期障害を吹き飛ばせ!女性化だけじゃないホルモン注射

ニューハーフになったばかりの頃、お店の先輩に連れられてとあるクリニックへ、ホルモン注射を打ちに行ったのが、私の初めてのホルモン注射でした。

それから、大阪を離れるまで約7年間。2週に1回のペースで定期的にホルモン注射を打ちに行っていました。容量は、はっきり覚えていませんが、確か卵胞と黄体を2Aずつだったと記憶しています。

このころは、18歳でしたし、まだ男として絶賛途上中でしたから、女性化もそうですけど、とにかく男としての成長をなんとか止めたいと思っていました。そのどちらもが叶うというのですから、初めてホルモンを打った時、これで男としての身体から解放されるとワクワクしたことを覚えています。

目次

  • ホルモンによる変化
  • ホルモンによる副作用
  • 成り行きでホルモンを辞めました
  • ホルモンを辞めた際の影響には個人差がある
  • 迫りくる軋み
  • とうとう、体調を崩して休職に
  • 無ホルモン状態からの更年期障害
  • ホルモン治療の再開
  • さいごに

ホルモンによる変化

変化は緩やかなもので、自分でははっきりとした実感は得られなかったのですが、確かに去年よりかは女らしくなったかもしれないくらいに感じていました。

他人から見たり、今その時の写真を見比べたりしたら、違いはとてもはっきりと分かります。特に顔つきと、体形が違います。

ホルモンの影響で全体的に、肉付きがよくなりますので、男性的な顔立ちから、ふっくらとしたやさしい顔つきになったのと、角ばって筋肉質だったからだが、丸みを帯びた硬くなさそうな身体になっていました。

硬くなさそうというのは、私は中学からずっとバスケットボールをしていたので、全体的に、特に下半身がものすごく筋肉質だったんです。ニューハーフになりたての頃は、どれだけ着飾っても、足ですべてがばれてしまうくらい違和感を発揮していたほどでした。

その足は、力を入れても入れなくても、常に筋張っていたのですが、お店を辞めるころには、まだまだ筋肉質ではあるものの、パッと見で気にならないくらいにはなっていました。硬くなさそうというのは、パッと見で気にならないくらいのということです。

胸はというと、7年ホルモン注射を定期的に打っても、Aダッシュくらいにしかなりませんでした。乳首もずっと小さいままでした。

なので、胸の大きさはあっさり諦めて豊胸手術を受けることにしました。

ホルモンによる副作用

個人差はありますが、私の場合。とにかく注射した翌日あたりから襲ってくる頭痛や吐き気がもうきつくてたまりませんでした。ひどいときなんかは、ほんとに吐いたりしました。

その苦痛と2週に1度のペースで戦わなければなりませんでした。
あと、黄体ホルモンの方だと思うのですが、私は太りました。特におなか周り。油断してたら一気に来ます。

成り行きでホルモン注射を辞めました

大阪を離れてからは、ホルモンを打ちませんでした。というより打てない環境にいたのです。それは、海外にいたからです。

海外で病院に行くと、保険がききませんので、定期的にホルモンを打つとなると医療費だけで破産してしまいます。そもそも、ホルモン治療を行っている病院があるのかもわからなかったので、海外生活をしていた3年間は一切ホルモン摂取を行っていませんでした。

その間特に困ったことは何もなかったので、帰国してからもホルモン注射を再開せずにいました。ホルモン注射って地味に痛いんです。そして打たなくても特に問題ないんだったら、別にこのままでもいいかとも思っていました。

ホルモンを止めた際の影響には個人差がある

もちろん個人差はありますけど、ホルモンを摂取しなくても、特に問題といった問題が起こらず過ごしている人もいます。逆に、ホルモンを打たないことで、ホルモンバランスが崩れ、自律神経のバランスも崩れ、情緒不安定になったり、体調不良に陥る人もいます。

私がニューハーフのショーパブで働いていた時に大変お世話になった先輩は、ホルモン注射や投薬は一切行っていませんでしたが、40代でもキレイどころとして第一線で踊っておられましたし、精神面も体調面も大きく崩れるところは見たことありませんでした。

やはり、人によるということです。

迫りくる軋み

私は、影響がないタイプの人間だと思っていました。30代を迎えるまでは。。。

30代を迎えてしばらくして、結婚して生活環境がガラッと変わり、まず初めにやってきたのが、顔のほてりやのぼせと息苦しさでした。

それから、もっとも恥ずかしかったのが、寝ている間に失禁をしてしまうということでした。

毎日ではありませんでしたが、この時期複数回失禁してしまいました。

夜中に、こんなことで夫を起こしてしまって恥ずかしいのやら情けないのやら、複雑な心境でした。

病院で血液検査をしてもらったのですが、どこも異常なく原因はわからずじまい。「ストレスでしょう。」と軽く言われるだけでした。

そして、次にやってきたのが、よくわからない不安とイライラなどの情緒不安定でした。

どちらかというと楽観的な性格なのですが、この時は些細な事でもイラッとしてしまい、夫とのけんかも増えました。

そしてお酒はそんなに強いほうじゃないのですが、自暴自棄気味にお酒に逃げてしまって、無茶飲みしては、お友達に多大な迷惑をかけていました。

とうとう、体調をさらに崩して休職に

職場での人間関係のトラブルが引き金となり、情緒不安定はさらに悪くなっていきました。

それに伴って、のぼせやめまいや息苦しさ、手の震えなどの異常に悩まされることになりました。

特につらかったのが、通勤の電車に乗れなくなってしまったことでした。

ドアが閉まると、だんだん息が荒くなり、苦しくなって、目が回って、強烈な吐き気に立っていられなくなるのです。

特急などは乗らず、各駅停車で何度か途中下車しながら、何とか這うようにして仕事に行っていましたが、最終的には職場で倒れてしまい休職するよう通告されてしまいました。

紹介された心療内科で下った診断は“適応障害”でした。

無ホルモン状態からの更年期障害

何回目かの診察の時に、自分の身体のことを伝えて、もしかしたら今回のことと関係があるのかもしれないと思っていることを医師に伝えました。

すると、それだけが関係するかわからないけど、調べてみるのもいいのではないかとのことでした。

ホルモン治療を行っている病院を探して、血液検査をしてもらったところ、ホルモン値がほぼ0に等しいということが分かりました。

婦人科の医師曰く、更年期障害のような状態になっているそうで、顔のほてりやのぼせや情緒不安定など、おそらく関連している症状だろうということでした。

私の場合は、睾丸の摘出をしたことで自分自身でほとんどのホルモンを作れなくなり、かつホルモンを補充しなかったために、身体の中にあるべくホルモンがほとんどない状態で、バランスを崩してしまったのであろうということでした。

ホルモンを自分で作れない以上、バランスを取り戻すためにホルモンを補充する必要があると、医師と相談して上でホルモン注射を再開することにしました。

ホルモン治療の再開

最初にホルモン注射をしていた時と同じペースで、ホルモン注射を再開することになりました。2週に1回のペースで、卵胞と黄体を2Aずつでした。

もちろんのこと副作用はやっぱりやってきましたが、ここ最近の状態を思えば、全然我慢できるものでした。

そして、徐々に心身ともに調子も取り戻していき、当初の予定通り1か月で復帰を果たし、数か月の時短勤務を経て、最終的には完全復活を遂げました。

完全復活を果たしたころには、ホルモン注射の甲斐あって、顔のほてりやのぼせや息苦しさ等々、ほとんど現れることはなくなっていました。

それ以来、私は欠かさずホルモンの摂取を行っています。

20代の頃は若さで何とかなっていたが、30代になって身体は耐えられなくなったのでしょう。ホルモン摂取の必要性を身に染みて思い知らされました。

今は、注射から経口投与に変えました。

理由は、引っ越して病院が遠くなってしまったので、通うのが大変なためです。

今の生活環境には経口投与の方があっているからです。

さいごに

今回はホルモンバランスを崩してしまい心身ともに大きく崩れてしまった経験を書かせていただきました。

ホルモンと身体の相性は、本当に人によるの一言に尽きると思います。

自身の経験から、若いころであればホルモン注射というとイコール女性化でした。

現在は、ホルモンは女性化だけでなく健康を保つために必要なものだと認識しています。

いつまでも元気で若々しく健康でありたいと思いますので、私はこれからもホルモン治療とうまく付き合っていきます。

こんな私の経験談でも、今まさにこんな情報がほしかったという人の目に留まれば幸いです。

最後までお付き合いありがとうございました。