田舎に住んでみたら。

夫の仕事の都合で、田舎に住んでみた。

これまで、いろんな所に住んだけど、自分の足ではどこにも行けない、車がないとどこにも行けないくらいの田舎は初めてだった。

おかげで、身分証明でしかなくなっていた免許証は、本来の役割を果たすようになった。

私達が住むまで、誰も住んでいなかった家は、言うまでもなく虫たちの巣窟だった。

人間に対する警戒心のない子達は、自ら私達目掛けて飛んでくるし這ってくる。

悲鳴をあげない日なんかなかったし、一瞬で心が折れて、「こんな所になんか住めない。」が第一印象だった。

家の外にいても中にいても、何かしらの虫がいて、振り向けば奴がいるんじゃないか?という疑念と恐怖心ばかりが頭の中をぐるぐると回り、心が休まる暇なんかなかった。

なんで、こんな所に来てしまったんだろう。これが私の田舎暮らしのスタートだった。

◾️田舎になんて、住むものじゃない◾️

私達の住んだ地域は、日本でもトップ3に入るくらいの賃金の安さで、いくら家賃が安くても、身入りも安いので、田舎に来たから生活に余裕が出来るなんてことはなかった。

私達が引っ越す前に知り合ってから、今でもお付き合いする現地の友人も、出稼ぎで都会に出て、帰ってきた時には、都会と田舎での給料の差に愕然としたという。

なら、何故わざわざ田舎なんかに住むのか?不便だし、給料安いし、虫が多いし、雨が降ると山が崩れるし、うちの場合だとネットどころか携帯の電波すらまともに来ないし、いいことなんか一つもないじゃないか。

悪いとこばかり見ると、確かにその通りだ。田舎なんか、住むとこじゃない、、、

◾️田舎には田舎にしかない魅力がある◾️

都会の便利さ、快適さを基準に考えると、田舎なんて住むべきところじゃないと感じるが、一度その基準を捨ててしまえば、田舎には田舎の魅力に気付けるという事に気付いた!

◾️家庭菜園で自給自足◾️

わざわざ、高いお金出して無農薬やこだわり野菜を買わなくても、自分で作ったらいい。

田舎だと畑は結構安くで借りれたりするから、その気になれば自分で食べる分の野菜くらい、自分で作れる。

そうする事で、少しは生活費が浮くし、自分で作ったものは、やはり美味しい。

できた野菜を、ご近所さんに食べてもらったり、ご近所さんの作った野菜とを物々交換してもらったりしてるうちに、交流が深まったりする。

野菜作り一つにしても、食費が浮いて、美味しく食べれて、人との交流も出来る一石三鳥だ。

食べきれない分は、地産地消のお店に売りに出せば、さらに生活費を浮かせることができる。

頑張ってら頑張っただけ、得られるものがある。そんな経験だって出来るわけだ。

◾️レジャーに、お金はかからない◾️

レジャーには、基本お金がかからない。

川か海があれば、釣りに行ける。釣った魚をその日の夕食でいただくこともできる。

近場に川や海があるからこそ出来る贅沢だ。

いい食材を、高いお金を出して食べるのも美味しい。だけど、自分の力で獲って来たものを食べるというのも良いものだ。

◾️家賃が安い◾️

都会に比べて、家賃も安く、家も広い。都会では、考えられないくらいの環境で生活ができる。一人だとあまり広くても持て余してしまうけど、家族やペットなんかがいれば、田舎の方が住みやすいかもしれない。

◾️近くに温泉があれば、安く入れる◾️

場所によるが、温泉や銭湯が安い。温泉地のところに住めば、こういったメリットがある。

うちの近くだと、入湯料が大体300円くらいだった。都会の銭湯にもよく通ったけど、こちとら温泉でこのお値段だ。

日頃の疲れを、ちょっと癒しに出かけてくるってノリで、温泉に行けちゃうのも魅力ではないだろうか。

◾️人は一人で生きているわけではない◾️

田舎に住んでみて、人の逞しさに驚かされた。90代のおばあちゃんも、朝から鎌を振り畑の草の手入れをしたり、苗の植え付けをしたり、70代のおじいちゃんが、周辺の畑をトラクターで耕したり、持ちつ持たれつで皆元気に支え合っている。

30代で引っ越して来た私達を、周りの近所の人達は、若い人が来てくれて、嬉しいと集落のことを色々教えてくださった。

慣れない畑作業も、お願いしなくても、優しく教えてくださった。

お昼には、庭先でのお茶会に呼んでくださったり、色々差し入れをくださったりした。

都会に住んでいた頃、私達は隣に誰が住んでいるかなんて知らなかったし、誰とも話そうとも関わろうとも思わなかった。

もし、いま自分が自分の家で死んでも、誰も気にも留めないだろうし、誰にも気付かれないだろう。そもそも、他人に関心を寄せる人なんていないだろ。

なんかよく分からない当たり前の孤独感をいつも感じていた。

人は一人で生まれてきて、一人で生きて、一人で死んでいく。

それが当たり前だと思っていた。

私は、田舎に来て、周りの人達との関わりの中で、はじめこそ戸惑ったけど、人や動物、植物と関わりながら、人は一人で生きているわけではないと感じられるようになった。

当たり前に食べ物があるわけじゃないという事を知った。家庭菜園をすること、近所の牧場や養鶏場や釣りに出かけたりする事で、食べるということは、命を頂くことだということを、改めて知った。

畑を荒らしに来る猿や猪やアナグマも、彼らも生きるために畑を荒らしに来ているということを知った。皆みんな生きているのだ。

近所の家庭菜園の先輩方から、苗の植え付け方など教わったり、加勢したりしてもらったりしながら、人は皆周りから生かされているということ。一人では、決して生きてはいけない。

人だけではない。”周りの生きとし生けるもの全てから、生かされている”田舎での暮らしで、何よりもかけがえのない気づきを手に入れることができた。

◾️さいごに◾️

はじめは、マイナスから始まった田舎暮らしだったけど、今だからこそ価値あるものだったと心から思える。

ずっととは言わない。ただ。人生の中の一時的でも、田舎に暮らしてみるという経験をしてみてもいいのかもしれない。

もし、都会の真ん中で明日に希望が持てない生活を過ごしているのなら、思い切って田舎に飛び出してみてはどうだろうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

投稿者: ritan279

36歳MTFの”りーたん”です。 現在、専業主婦。 本来の自分の性別での人生を歩み始めてから、人生の半分の時間が経ったのを機に、 戸籍変更のこと、 手術の修正のこと、 女性として生活やお仕事をするということ、 結婚のことなどなど、 見に来てくださった方に役に立つような情報を発信できたらと思います。

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